こんにちは、くっき〜です!
この記事では
- 信用取引について知りたい
- 始める前にリスクも知っておきたい
という信用取引をするか迷っている方に向けて、解説していきます!

ただ、ちょっと考え直したい部分も…
- 余計なコストがかかる
- 決済の縛りが多い
- 利益が限定、損失が青天井
- 長期では逆張りになる
- そもそもお金を借りてまで投資
株式取引をしていると「買いたい株があるけど資金が足りない…」「今から株価は下がりそうだけど見てるしかない…」というような状況に遭遇したことはありませんか?
そんな時に便利な取引方法が「信用取引」です。
この記事では信用取引がどんな取引なのか、なぜオススメしないのかについて解説していますので、検討中の方は参考になさって下さい!

それでは〜いってみようっ!
信用取引とは
そもそも株式の取引方法は「現物取引」と「信用取引」に分けられます。
証券口座に100万円を入金して、100万円の株を購入する取引を「現物取引」と言います。

普通の取引のことやな!
それに対して、信用取引は証券会社から「お金」または「株」を借りて取引を行う方法です。

借りる?
お金を借りる:自己資金以上の取引ができる
株を借りる:株価の下落時でも利益が狙える
この2点についてもう少し詳しく解説します!
信用買い:自己資金以上の取引ができる
現物取引(普通の取引)なら、当然ですが証券口座に預けたお金の分だけ取引が可能です。
預けたお金が100万円なら、取引最大額も100万円です。
しかし信用取引では預けたお金の「約3.3倍」の取引が可能になります。

3.3倍っ!?
100万円預けていたとしたら約330万円分の取引が可能、約230万円のお金を証券会社から借りて取引することができるというイメージですね。
当然「ハイリスクハイリターン」となります。
例えばそれぞれの口座で全く同じタイミングで売買して利益が出た場合には次のような差が生まれます。
現物取引:利益10万円
信用取引:利益33万円

ゴクリっ…
信用買いは「ここぞという時に自己資金の約3倍の金額で取引できる」点や「そもそも株価が高すぎて買えない株を購入できるようになる」など、大きなリターンと投資先の選択肢を増やすメリットがあります。
空売り:株価が下がる局面でも利益が狙える
空売りとは「先に株を売って、後から買い戻す」という株価が下がりそうな時に有効な取引方法のことです。


持ってないのに何で売れるの?

先に株を借りるんや!
空売りの仕組みは分かりにくいので、流れをゲーム機のSwitchに置き換えて説明してみます!

- あなたはコロナが落ち着けばSwitchの価格が下がると予想しました。
- 現在:3万円
- 将来:3万円よりは下がるだろう。
- しかしあなたはSwitchを持っていないので、友達からSwitchを借りました。
- あなたはそのSwitchをメルカリでで他人Aに「3万円」で売りました。
- 1か月後に予想通り価格が安くなったので、メルカリで他人Bから「2万円」で買いました。
- そのSwitchを友達に返したら、手元には差額の「1万円」が残りました。
めでたしめでたし…

友達無くすで…
上記の例は絶対にやってはいけませんが、株を借りて「先に売って後から買い戻す」という空売り流れは掴んで貰えたでしょうか?
- 証券会社から株を借りる
- 借りた株を売る
- 売った株を買い戻す
- 買い戻した株を証券会社に返却する
株価が下がると予想した時に現物取引では見ていることしかできませんでしたが、空売りなら株価の下落局面でも利益を狙うことができます。

信用取引サイコー!
オススメしない5つの理由
ここまでの説明だとメリットが多く見えますが、信用取引は不利な面も多く個人的にはオススメしません。
①余計なコストがかかる
②強制決済される可能性がある
③決済の期限がある
④利益が限定、損失が青天井
⑤長期では逆張りになる

1つずつ説明するで!
①余計なコストがかかる
信用取引ではとにかく色んな経費が発生します。
- 金利
- お金を借りている分の利息。
- 事務管理費
- 約定日(売買成立日)から1ヶ月毎に発生する経費。
- 名義書換料
- 保有したまま権利確定日を跨いだ時に発生する費用。
- 貸株料
- 株を借りるレンタル料。
- 品貸料(逆日歩)
- 借りたい株を証券会社が持っていない場合、他の証券会社から金利を払って借りてきます。その分の金利の負担。
- 事務管理費
- 約定日(売買成立日)から1ヶ月毎に発生する経費。
- 配当金相当額(配当金調整額)
- 借りた株を売っている間に配当金の支払いあった場合に支払う分。

多くない…?
とにかく色んな経費がかかることが分かりますね…
この他に売買手数料もあり、基本的には現物取引より割高になっています。
※条件付きで無料の証券会社もあります。
②決済タイミングが窮屈
信用取引は「制度信用取引」と「一般信用取引」の2種類に分かれます。

もらもろの諸費用が低い制度信用取引では注文してから6ヶ月以内に必ず決済をしなければなりません。
一般信用取引では期限を長めに設定している(無期限もある)証券会社が多いですが、その分諸費用が高く設定されています。
投資において期限があるのは非常に不利です。
また信用取引では「追証(おいしょう)」のリスクがあります。

おいしょう?
追証とは「保有中の株式の含み損が大きくなり、証券会社に預けているお金が足りなくなる状態」を指します。
この状態を1日でも放置してしまうと「自分の意思に関係なく強制決済」されるようになっています。
ほとんどの場合は事前に通知され、不足分を入金するか保有株を必要分だけ手放す(一部決済)ことで、強制決済を回避することはできます。
保有中の追証リスクを全て回避し、期限内に予想通りに株価が動いた時にだけ利益が出るので、窮屈な取引になるのは間違いないでしょう。
③利益が限定、損失が青天井
空売りの場合、最大利益は限定的で最大損失は青天井です。
下記はソフトバンクグループの過去10年の株価の推移です。
西暦 | 株価 |
---|---|
2020年 | 8,058円 |
2019年 | 4,756円 |
2018年 | 3,652.5円 |
2017年 | 4,460円 |
2016年 | 3,882.5円 |
2015年 | 3,069.5円 |
2014年 | 3,605円 |
2013年 | 4,600円 |
2012年 | 1,570円 |
2011年 | 1,134円 |
仮に2011年の株価1,134円で空売りしていたとします。
どれだけ儲かっても最大1,134円分の値幅しかありませんが、2020年には株価は8,058円となっています。
もし今後株価がさらに上昇すれば損失はさらに膨らむことになります。

確かにな…
「買いは家まで、売りは命まで」という相場の格言はここからきていますね。
④空売りは長期では逆張り
株式は超長期で見ると「右肩上がり」です。

もちろん一時的に下落する部分もありますので、うまく空売りできれば利益を得ることもできるでしょう。
しかしそれには、予想が当たり、自分の予想を信じて注文し、上昇し直す前に良いタイミングで買い戻すといういくつもの関門をくぐり抜けなければなりません。
投資の世界ではこういった大きな流れに沿って投資する方法を「順張り」、流れに逆らう方法を「逆張り」と言います。
逆張りはスポーツなどの世界では「アウェイ」という感じですね。
わざわざ分が悪いほうに投資するのは、やはりオススメできませんね。
⑤そもそもお金を借りてまで投資する?
もしあなたの家族や友人が「借金して株式投資を始めるよ!」と言ってきたら、何と答えますか?
おそらく多くの方が「危ないからやめときなよ」と言うのではないでしょうか。
信用取引は「お金か株を借りて投資する」取引方法でしたよね?
危ないのでやめておきましょう!

冷静になろな!
オススメできる人
信用取引を唯一オススメできる方のは「トレード大好きデイトレーダー」のみです。
デイトレードとは1日の中で買ったり売ったりして利益を得る方法で、株を保有したまま次の日に持ち越さない手法です。


こういう方なら!
トレードがとにかく好き、パソコンに張り付いてデイトレードをやりたいという方なら、いくつもの諸費用を払うこともなく、価格のリスクは1日の値幅に限定されているので自己責任でやるならありかなと思います。
ただどうせそのようにトレードするなら株式よりもFXの方が圧倒的に効率は良いかなと思います。
株の信用取引:3.3倍
FXのレバレッジ取引:25倍
投資目的にあった投資方法を選びましょうね!
まとめ
いかがだったでしょうか?
今回は【信用取引の基礎知識とオススメしない理由】についてお伝えさせて頂きました!
最後にポイントをまとめると…
- 信用取引はお金か株を借りて行うハイリスクハイリターンの取引方法。
- 取引の縛りが多い、コストも高くなるなど不利な点が多い。
- オススメできるのはリスクを許容できる一部の人。
「リスク許容度」を理解していないと投資に失敗しやすいので気をつけて下さいね。
リターンばかり見るのではなく、リスクもしっかりと理解して投資するかを決めましょう!
以上、お役に立てれば幸いです!
最後まで読んで下さり、ありがとうございました!
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