こんにちは、くっき〜です!
この記事では
- 住宅ローンは固定金利と変動金利どっちが良い?
- 今後金利は上がる?下がる?
- 選択間違いで損したくないよ…
とお悩みの方に向けて、分かりやすく解説します!

先に結論言うでっ!
- 返済期間が10年以上なら固定金利がお勧め。
- 返済期間が10年未満なら変動金利がお勧め。
住宅ローンを組む、または借り換えの際に毎度悩まされるのが固定金利か変動金利かという点です。
変わらないけど少し高い固定金利
変動する可能性はあるけど低い変動金利…
迷うのは当然ですよね。
しかし、将来のことは誰にも分からないので明確な答えが無く、人によって意見が様々です。
そこでこの記事では、【返済期間】という明確な区切りを設けて、どちらが良いか解説したいと思います。

よぉーーし!いってみようっ!
変動金利を選ぶ人が多い

まずは金利のおさらいと現状把握からしていきましょう!
住宅ローンの金利パターンは大きく3種類に分けることができます。

- 全期間固定金利型:完済まで一定の金利
- 変動金利型:半年ごとに変動する可能性がある金利
- 固定期間選択型:選択した期間は一定の金利
これだけ見ると「固定が安心」と思えますが、現在では約6〜7割の方が変動金利を選択しています。
その理由は…
例えば2022年3月時点の金利はざっくりこんな感じです。
- 固定金利(全期間):1.5%前後
- 変動金利:0.4%前後
金額も大きく期間も長い住宅ローンでは、約1%の違いが利息の支払額に大きな差を生みます。
- ローン:3,000万円
- 返済期間:35年
- 金利:1.5%と0.4%を比較
- 金利の変動は35年間一定とする。
- 税控除等は考慮しないとする。

1.5%の利息合計:約857万円
0.4%の利息合計:約215万円
たった1%違うだけなのに、利息の支払いには約650万円もの差となっていますね。

そんなにも違うのっ!?
ローン額が増えればさらに大きな差になりますので、変動金利を選ぶ人が多いのも頷けますね。
住宅金融支援機構のデータによると、変動金利を選ぶ人が年々増加傾向にあることが分かります。

超低金利の日本、さらに金融機関の価格競争によって現在は変動金利のほうが人気が高くなっています。
住宅ローン金利の決まり方と落とし穴
金利を一定とした場合では変動金利のほうが有利であるのは間違いありませんよね。
しかし金利は一定ではなく、住宅ローン金利もそれに合わせて変化します。
どちらか選択する上で重要なのは、今後金利が「上がるの?下がるの?」ということなので次のように考える人が出てきます。
合理的に見えるこの考え方ですが、危険な面もあります。

なんでっ!?
それぞれの金利の決まり方は異なり、仕組みを知らないと取り返しのつかなくなる可能性があるからです。
金利の話はかなり複雑なのでものすごーく簡単に解説します!
住宅ローン金利の決まり方
住宅ローン金利は市中金利をベースに決めていきます。

そもそも市中金利って何よ?
市中金利には短期金利と長期金利の2つの金利が存在し、参考にするのは次の指標です。
- 短期金利 → 短期プライムレート
- 長期金利 → 10年国債利回り

2つの金利の違いについて簡単にまとめた表がこちらです。
違い | 短期金利 | 長期金利 |
---|---|---|
算出金利 | 変動金利 | 固定金利 |
期間 | 1年未満 | 10年 |
金利の決まり方 | 日銀の政策 | 投資家の予想 |
金利の動く速さ | 遅い | 早い |
変動金利は短期金利をベースに、固定金利は長期金利をベースに算出します。
日銀の政策は慎重に行われるため、短期金利は金利の動きも鈍いです。
それに対し、将来を先読みする投資家によって決まる長期金利の動きは速いです。
要するに…
変動金利が上昇してきたから固定金利に切り替えようと思っても、その時固定金利はもっと上昇している可能性があります。
「とりあえず変動金利にしておいて、金利が上がったら固定金利に変更しよう」という考えは住宅ローンにおいて危険ということが伝わりましたでしょうか?
金利が上がるのはどんな時?
変動金利を選択する人が最も怖いのが金利の上昇ですよね?

でもどんな時に金利は上昇するの?
これは実はものすごくシンプルで、その答えは…
経済が順調だと、モノやサービスがどんどん消費されて、それ自体の価格も上がり、賃金も上がるという好循環が生まれます。

これがインフレというやつやな!
しかし、あまりにも価格が上がりすぎるとバブルと呼ばれて弾けるとえらいことになるのは日本も経験済みです。
そこで日銀が金融政策として金利を引き上げ、企業が銀行からお金を借りにくくします。
設備投資や事業投資が減って成長が鈍化、社員の賃金も減って消費も減り、モノやサービスの価格が下落します。
逆に経済の流れが悪い時には金利を引き下げて、企業がお金を借りやすくします。

コロナショック後は世界中が低金利になったんや!
このように経済状況を見ながら、日銀が金利の操作をすることで経済のバランスをとっています。
結局どっちが良い?
結論を言うと…
- 返済期間が10年以上なら固定金利!
- 返済期間が10年未満なら変動金利!
どちらを選ぶかという目安は残りの返済期間で考えると良いです。

その理由を解説していくで!
当面の間は金利は上がりにくい
コロナからの経済回復で世界中の金利が上昇する中、日銀は長期金利を0.25%以上には上げない方針を発表しました。

先ほど長期金利は投資家によって決まると解説しましたが、同じ市場で取引する日銀も含まれます。
日銀がこのように宣言することで、他の投資家は「金利は当面あがらない」と判断します。
メディアもこのニュースを取り上げて、一般の家庭にも金利はあがらないと伝えます。
これが変動金利を選ぶ人が多い理由です。
ただし、長期になるほど金利の予想は難しくなります。
ここまで長期金利と言えば10年とお伝えしてきましたが、実際には15年・20年・30年などの超長期金利も存在します。
その中で10年が選ばれる理由は、それ以上の期間の金利予想があてにならないからなのです。

米国も長期金利と言えば10年やで!
世界中の投資のプロですら予想があてにならないのに、私たち凡人が大きな借金を抱えてその先の金利リスクを負うのはちょっと怖いですよね。
現状より下がることは考えにくい
そもそも現状の住宅ローンは過去最低水準です。

平成2年から低金利が続き、途中にはマイナス金利の導入、さらに金融機関の優遇金利が差し引かれて、ネット銀行では0.5%を下回るような超低金利となりました。
消費者としては嬉しい低金利ですが、銀行にしてみれば利益が減っている状況です。
現状の金利からさらに下がるということは考えにくいため、今の金利が将来的に見ても最低金利水準と考えるのが現実的です。
下げ幅は限定的なのに上昇幅は未知数…
もし、現在の変動金利でカツカツのローンを組んでいる人がいたら、かなり危険だというのは分かってもらえると思います。
住宅ローンの返済は最も大きな割合を占める生活費そのもの、残り10年程度なら「何とか頑張って乗り切ろう」という気持ちにもなりますが、残り20年だと心が折れそうです。

精神的にも負担が大きいで!
もし、自分が今から35年の住宅ローンを組むなら次のようにすると思います。
- 残35年:全期間固定型の金利でローンを契約。
- 残10年時点:変動金利のほうが低ければ、その時に借換え。
金利、支払い総額以外にも見えないリスクを取るか取らないかしっかり判断して選択するようにしましょう!
まとめ
いかがだったでしょうか?
今回は【住宅ローンの金利は変動か固定かどちらが良いか】についてお伝えさせて頂きました!
最後にこの記事をまとめると…
- 10年以上先の金利は全くの未知数!
- 現状の金利は最低水準!
- 取るリスクと取らないリスクを自分で考えて決めるべき!
将来が分からない以上、どちらが良いかに正解はなく、何かのリスクは受け入れなくてはいけません。
その時に「みんなが選んでるから、勧められたから」という理由で決めてしまうと変化に全く対応できずに後悔することになります。
自分でコントロールできるものとできないものをしっかり区別しましょうね。
以上、お役に立てれば幸いです!
最後まで読んで下さり、ありがとうございました!
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