生活 税金

【一時金と年金どっちが良い?】iDeCoの出口戦略について解説します!

生活

こんにちは、くっき〜です!

この記事では

悩み
  • iDeCoは受け取る時に税金がかかるの?
  • 税金で損しないためには一時金と年金のどっちを選ぶべき?

という方に向けて、分かりやすく解説します!

くっき~
くっき~

先に結論言うで!

結論
  • 受け取り方は「一時金」または「併給」がオススメ!
  • ポイントは退職所得控除をうまく利用すること!
  • 退職金があるなら、先にiDeCoを受け取るべき!

iDeCoは掛け金が節税、運用益が非課税という節税メリットを多く享受しながら老後の資産づくりができる制度です。

しかしながら、受け取り時には税金が発生し、自分で選択が必要な「受け取り方」によっては、手元に残るお金が大きく変わってしまうこともあります。

くっき~
くっき~

そんなぁ…

この記事ではiDeCoの受け取り方、出口戦略についてどのように考えるべきかを解説していますので、ぜひ参考になさって下さい!

iDeCoの基本についてはコチラの記事を参考になさって下さい!

くっき~
くっき~

はりきって~、いってみようっ!

スポンサーリンク

受け取り方は3パターン

iDeCoは原則60歳以降に受け取ることが可能です。

※最低でも10年は積み立てる必要があるため、50歳以降からiDeCoを開始した場合、支給開始はその分後ろにずれます。

受け取る際には自分で積み立てた金額を

  • いつ(60歳〜75歳のあいだに)
  • 3パターンのうち、どのように受け取るか

を自分で決めなくてはなりません。

その3パターンとはこちらです。

受け取り方3パターン
  • 一時金:一括で受け取る
  • 年金:分割して受け取る(5年〜20年)
  • 併給:一時金と年金の組み合わせ
引用元:iDeCoナビ

※ちなみに年金を選択した場合の受け取り方は年に1回、2回、4回、6回、12回と選ぶことができます。

くっき~
くっき~

そんなに難しそうには見えないんやけど…

くっき~
くっき~

ややこしいのは税金のせいなんや!

iDeCoを受け取ると「所得」として扱われ、税金の課税対象になります。

そして、先ほどの受け取り方「一時金」または「年金」では分類される所得が異なり、選択を間違えると税金で大損してしまう可能性があるのです。

くっき~
くっき~

そんなの嫌だ…

ちょっとややこしいですが、税金で損をしないために分類される2つの所得について知りましょう!

分類される所得
  • 一時金 → 退職所得
  • 年金 → 雑所得

一時金 → 退職所得

iDeCoの受け取り方で「一時金」を選択するとそのお金は「退職所得」として扱われます。

文字通り、退職金も退職所得扱いです。

くっき~
くっき~

ってことは退職金も税金がかかるの?

くっき~
くっき~

そうやで!
退職金の予定がある場合は受け取り方に注意も必要や!
その辺も後述するで!

まず、税金の基本として日本では収入が多い人ほど税金の支払いが多くなる「累進課税」という方式が採用されています。

所得額所得税率
〜195万円5%
195万~330万円10%
330万~695万円20%
695万~900万円23%
900万~1,800万円33%
1,800万~4,000万円40%
4,000万円~45%

つまり、iDeCoの受け取りによって一気に収入が増えるとその年の税金も一気に多くなってしまうことになります。

くっき~
くっき~

ふざけんなぁ!一生懸命貯めたんじゃあ!

その通りですよね。

そんな怒りの声を抑えるように用意されたのが「控除」です。

日本の偉い人
日本の偉い人

しょうがないから控除(税金免除枠)を用意してあげるよ。

控除とは
  • 税金を計算する前に所得から差し引くことのできる金額。

要するに、控除分は税金が免除される仕組みです。

くっき~
くっき~

例を見てみよう!

例:所得と控除の関係
  • iDeCo受取額 < 退職所得控除額
    • iDeCo受取額:1,000万円
    • 退職所得控除額:1,500万円

この場合税金は免除

  • iDeCo受取額 > 退職所得控除額
    • iDeCo受取額:1,500万円
    • 退職所得控除額:1,000万円

この場合500万円は課税対象

※実際の計算では500万円の半分の250万円が課税対象
※退職所得=(収入ー退職所得控除額)÷2

くっき~
くっき~

これは例だよね?
実際の退職所得控除額はどれくらい用意されてるの?

退職所得控除額は勤続年数(iDeCoの場合は加入年数)を使って算出します。

勤続年数退職所得控除額
20年以下の場合勤続年数×40万円
20年以上の場合800万円+70万円×(勤続年数ー20年)
iDeCo加入年数30年の場合
  • 20年超の計算式を適用
  • 800万円+70万円×(30年ー20年)=1,500万円
    • 1,500万円 ← コレが控除額

30歳から60歳までiDeCoで積み立てをすると退職所得控除額は1,500万円です。

iDeCoの受取額が1,500万円以内なら税金は発生しないということです。

ただし、iDeCoとは別に退職金を受け取る場合には注意が必要です。

例えばiDeCoと退職金を同時に受け取ると、退職所得控除の枠を一緒に使うことになります。

当然、超過分が増えるので支払う税金も多くなってしまいます。

そこで賢い受け取り方となるのが「退職所得控除の2度使い」です。

退職所得控除は、期間の条件を満たすと控除枠がリセットされフルで利用することができるようになります。

5年&20年ルール
  • iDeCoを先に受け取る → 5年ルール適用
    • iDeCoを先に受け取り、5年が経過すると退職所得控除はリセットされる!
  • 退職金を先に受け取る → 20年ルール適用
    • 退職金を先に受け取り、20年が経過すると退職所得控除がリセットされる!
くっき~
くっき~

これは絶対に覚えておきたいポイントや!

退職金を先に受け取るほうが期間の条件が厳しいため、両方受け取る予定がある場合はできるだけiDeCoを先に受け取るほうが税金対策はしやすくなります。

両方合算しても控除枠におさまるなら、深く考える必要はありません。

早期退職などによって60歳より手前で退職金を受け取る場合には、退職所得控除枠をどれだけ利用したか頭に入れておくと良いですね。

年金 → 雑所得

iDeCoの資産を分割して受け取る「年金」を選択するとそのお金は「雑所得」として扱われます。

年金の税金は国民年金、厚生年金、iDeCo受取額を合算し、その合計額から公的年金控除を差し引いて計算します。

  • 年金所得の計算方法
  • (公的年金+iDeCo)ー公的年金控除額

公的年金控除額は年齢と収入金額によって異なります(所得が1,000万円を超える場合は別の計算式になります)。

【65歳未満】

年金等の収入合計額割合控除額
60万円以下00
60~130万円未満100%60万円
130~410万円未満75%27.5万円
410~770万円未満85%68.5万円
770~1,000万円未満95%145.5万円
1,000万円以上100%195.5万円

【65歳以上】

年金等の収入合計額割合控除額
110万円以下00
110~330万円未満100%110万円
330~410万円未満75%27.5万円
410~770万円未満85%68.5万円
770~1,000万円未満95%145.5万円
1,000万円以上100%195.5万円

65歳未満の方なら年金を60万円以上受け取ると税金が発生、65歳以上の方なら年金を110万円以上受け取ると税金が発生すると覚えておきましょう。

くっき~
くっき~

ちょっとややこしいから例にするで!

年齢は65歳以上、年金以外の所得は0円、iDeCoの年間受取額は50万円と仮定します。

課税対象の所得
  • 年金合計:238万円(下記は内訳)
    • 国民年金:78万円
    • 厚生年金:110万円
    • iDeCo:50万円
  • 公的年金控除額:110万円(330万円以下)

つまり、238万円から110万円を引いた128万円が課税対象の所得ということになります。

この場合の所得税と住民税を計算すると、概算で約10.5万円になります。

引用元:年金税金シミュレーション

仮にiDeCoの50万円分が無いと仮定した場合の所得税と住民税は約4万円です。

引用元:年金税金シミュレーション

つまりiDeCoで年金スタイルを選択したことにより、毎年約6.5万円分の税金を多く納めることになります。

くっき~
くっき~

結構デカいやんけ…

またiDeCoの年金を受け取る際には手数料(楽天証券の場合440円/回)が発生します。

仮に受け取り回数を毎月の12回と選択すれば、年間の手数料が5,280円になります。

くっき~
くっき~

20年なら手数料だけで10万円超…

iDeCoの分割受け取りはお金の管理が楽になる分、税金や手数料の面では不利になるということですね。

結局どっちが良い?

iDeCoの受け取り方の1番のオススメは「一時金と年金の併給」です!

オススメ手順
  • STEP1:退職所得控除をフルで使う!
    • 退職金がある場合はiDeCoを先に受け取り、5年以降に退職金を受け取るようにする。
  • STEP2:退職所得控除枠からはみ出した分は、年金として分割受け取りする!
くっき~
くっき~

これが最も効率が良い他方法や!

さらに貯蓄に余裕があるなら、年金での受け取りは年に1回など手数料を下げられるように考えるほうが良いですね。

年金として受け取るメリットには運用が継続できる点もありますので、取り崩し額を減らすほうがさらに運用益が伸びる可能性もあります。

その他、年金スタイルを選ぶメリットとして挙げられるとしたら「お金の管理がラク」という点でしょうか。

しかし、iDeCoを利用して老後資金に備えている方はそれだけで十分マネーリテラシーの高い方だと思います。

2021年の日本の就業者約6,800万人に対して、iDeCo加入者数は約220万口座、利用率は約3%です。

この3%の方々なら大きな資金を受け取っても、その後うまく管理することができるでしょう。

「運用しながら受け取るほうが良いのでは?」と思う方には年金の繰下げ受給がオススメです。

繰下げるごとに無条件で毎月0.7%増(年間8.4%増)の年金を受け取ることができます。

老後序盤の生活を一時金と貯蓄で生活し、その後は増加した年金で生活するというのも良い方法ではないでしょうか?

まとめ

いかがだったでしょうか?

今回は【iDeCoの出口戦略】についてはお伝えさせて頂きました。

最後にポイントをまとめると…

  1. iDeCoの受け取り方は3パターンある!
  2. 多くの場合、一時金で受け取るほうが税金、手数料で有利!
  3. 65歳より手前で退職金を受け取る場合、金額によっては年金のほうが有利!

ただし、この結果はあくまでも現行の制度においてと認識して下さい。

税金の制度は刻々と変化していますし、少子高齢化の日本ではどちらかというと増税ばかりです。

自分が受け取る時に制度がどのようになっているのか、今から少しずつアンテナを張っていきましょう!

以上、お役に立てれば幸いです!

最後まで読んで下さり、ありがとうございました!

コメント

タイトルとURLをコピーしました