こんにちは、くっき〜です!
この記事では
・子供の学費に備えたいな…
・学資保険ってどうなの?
というお子さん思いの方に向けて、分かりやすく解説していきます!

先に結論言うでっ!
・学資保険は不要
・備えるなら「貯蓄」と「つみたてNISA」
学資保険とは子供の教育費を貯めることを目的とした保険商品です。
子供が産まれて嬉しい反面、教育費をどうやって貯めようかと不安に思い、学資保険を検討する方も多いでしょう。
この記事では子供の教育費が実際どれくらいかかるのかや学資保険に加入するリスク、学資保険以外の貯める方法について解説しますので、ぜひ参考になさって下さい!

詳しい解説行ってみようっ!
学資保険の概要
学資保険を一言で言うなら…
子供の教育資金を貯めながら万が一にも備えられる
という保険商品です。
学資保険は子供の将来の教育資金に備えるため、一定額の保険料を払い込むことで、子供の進学のタイミングなどに祝金や給付金を受け取れる保険商品です。


大学進学時に一括受取みたいなのもあるで!
特約を付加すれば、契約者に万が一のことが起こった場合には「その後の保険料の支払いは免除」されるのに「契約時の給付金を受け取ることができる」という仕組みがあります。

子供の進学にかかる費用
備えるのはもちろん必要ですが、いくら必要なのかあらかじめ知っておくことも大切です。
通う学校が公立なのか私立なのかにもよって大きく金額も変わるのでその辺りも一緒に見ていきましょう!
下記は文部科学省と日本政策金融公庫が公開している資料からコミコミの費用(入学費、授業料、通学費、入学しなかった学校への納付金等)を割り出したものです。
学校 | 公立(総額) | 私立(総額) |
---|---|---|
幼稚園(3年) | 64.9万円 | 158.4万円 |
小学校(6年) | 192.6万円 | 959.2万円 |
中学校(3年) | 146.2万円 | 421.7万円 |
高校(3年) | 137.2万円 | 290.4万円 |
大学(4年) | 537万円 | 724.3万円 |
合計 | 1077.9万円 | 2,554万円 |

親に感謝やなぁ

1年ごとの費用はこんな感じ!
学校 | 公立(年) | 私立(年) |
---|---|---|
幼稚園(3年) | 21.6万円 | 52.8万円 |
小学校(6年) | 32.1万円 | 159.9円 |
中学校(3年) | 48.7万円 | 140.6万円 |
高校(3年) | 45.7万円 | 96.8万円 |
大学(4年) | 134.3万円 | 181.1万円 |

1ヶ月ごとの費用はこんな感じ!
学校 | 公立(月) | 私立(月) |
---|---|---|
幼稚園(3年) | 1.8万円 | 4.4万円 |
小学校(6年) | 2.7万円 | 13.3円 |
中学校(3年) | 4万円 | 11.7万円 |
高校(3年) | 3.8万円 | 8万円 |
大学(4年) | 11.2万円 | 15.1万円 |
単純に費用を割っただけですが、なんとなく毎月の負担のイメージができます。
やはり子供を大学にいかせてあげたいと思うと備えが必要なのが分かりますね。
4つのリスク
学資保険のリスクは次の4つです。
・保険会社倒産リスク
・元本割れリスク
・利回りが低い
・インフレリスク

1つずつ解説していくで!
①保険会社倒産リスク
1つ目は保険会社の倒産リスクです。
保険料を支払っている間に(まだ給付金を受け取ってない時)に仮に保険会社が倒産してしまったらどうなるのか、ご存じでしょうか?

え?返ってこないの!?
保険会社は「責任準備金」というものを積み立てています。
もし契約している保険会社が倒産してしまった場合はその責任準備金から契約者に返金されますが、全額は保障されていません。

補償は90%まで!

そんな…わいの金…
学資保険は約20年、保険会社と付き合う商品なので「大手の保険会社なら安心、あそこはCMたくさんやってるし」と油断していると痛い目にあってしまうかもしれません。
下記は過去に倒産した保険会社です。
保険会社 | 倒産時期 |
---|---|
日産生命 | 1997年4月 |
東邦生命 | 1999年6月 |
第百生命 | 2000年5月 |
大正生命 | 2000年8月 |
千代田生命 | 2000年10月 |
協栄生命 | 2000年10月 |
東京生命 | 2001年3月 |
大和生命 | 2008年10月 |
当時の方もきっと「この会社が潰れるわけがない」と思って保険を購入していたと思います。
20年先のことなんて誰も分かりませんので、こういったリスクを認識しておく必要があります。
②元本割れリスク
2つ目は元本割れリスクです。
元本割れとは金融商品の価格の変化によって、当初の購入金額よりも下回ることを言います。
学資保険なら積み立てた金額よりも給付される金額の方が少なくなるというリスクです。

そんな可能性が…

もちろんあるで!
もっと言えば学資保険は途中で解約するとほとんどの場合に元本割れします。
契約して間もない状態で解約するとほとんど返ってこないケースも多いです。

でも教育資金なんだから解約しなければ…

その考えは相当危険や!
学資保険を勧める動画や記事では「やむを得ない場合以外は解約しない方が良い」とされています。
👉解約しない=資金拘束
解約しないということは、子供が大きくなるまでそのお金には手がつけられないことになります。
急遽お金が必要になることはザラにあることなのに、いざ解約しようとすると…

今解約すると〇〇円の損になりますけど良いですか?

ぐぬぬ…
生命保険文化センターが公表するデータでも実際に「約1割前後」の方が途中解約していることが分かります。

損すると思うと解約(損切り)できないのは、人間の本能です。
既に加入済みで受け取るまでの期間が長い方は、辛いですが解約(損切り)する方が痛手が少なく済む可能性が高いです。

損切も大事なこと!
③利回りが低い
3つ目は利回りについてです。
学資保険はとにかく利回りが低いです。
投資の世界で「利回り」を意識するのは当たり前ですが、保険の世界ではなぜか「返戻率」が用いられます。

分かりにくくするためやろうな!
支払った保険総額に対して将来受け取る金額の割合のこと。
保険料の支払い総額:100万円
受けった給付金総額:110万円
返戻率:110%
返戻率が100%以上なら増えたと考えて大丈夫です。
投資した金額に対する利益の割合を1年あたりの平均で表したもの。
<計算式>
利益額÷投資元本÷期間×100=利回り
<例>
100万円を1年間運用して5万円の利益なら…
5÷100÷1×100=5
利回り=5%
2021年7月時点で学資保険の返戻率ランキングを見てみると1位の商品は105.5%です。

ではこの商品で利回りを計算してみましょう!

毎月支払:15,788円
払込期間:10年
受取満期:22年
払込総額:1,894,560円
受取総額:2,000,000円
差額(利益):105,440円

10万円以上増えてるやんっ!

喜ぶのは早いで!
<計算式>
利益額÷投資元本÷期間×100=利回り
あてはめると…
105,440円÷1,894,560円÷22年間×100=0.252…
利回りは「0.25%」です。
よくメガバンクなどの預金金利と比較する人がいますが、全くの畑違いです。
預金は元本割れリスクがほぼなく、いつでも引き出すことができますので比較するなら他の投資商品です。
GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の超シンプルな運用方法でも年平均利回りは3%程度ありますので、学資保険の利回りの低さが分かりますね。
国内株式:25%
海外株式:25%
国内債券:25%
海外債券:25%
詳しくはコチラでも解説しています!
仮に全く同じ支払金額、積立期間、運用期間で年利3%の運用ができたなら、資産残高は約314万円になります。


嘘やんっ!?そんなに!?
差額の114万円がどこに流れているのか、勘のいい皆さまならもう分かりますよね?
④インフレリスク
4つ目はインフレリスクです。
インフレとは簡単に言えばモノやサービスの値段が上昇し、お金の価値が下がることです。
詳しくはコチラでも解説しています!
日本だけでなく、世界中の国は緩やかなインフレを目指して様々な政策を行なっています。
つまりモノやサービスの価格は年々上昇すると考えておく方が良いです。
実際に入学費は増加傾向にあります。
高校:30.3万円(前年)→ 36.5万円
大学:82.8万円(前年)→ 89.7万円


元本保障されている貯蓄でもこのインフレリスクは避けられません。
学資保険はこれらのリスクを全てくぐり抜けても、少しの利益があるかどうかです。
対策は?
学資保険かダメなら「どうやって教育資金を貯めれば良いの?」という疑問が当然出てくると思います。
この回答としてはやはり「貯蓄と投資」です。


それができるなら苦労せんわいっ!
投資は危険と思う方もいると思いますが、学資保険は超低利回りな投資法です。
先程の計算では元本割れリスクありで利回りは「0.25%」、ちなみに2021年10月現在であおぞら銀行なら元本割れリスク無しで「0.2%」です。




あれっ?
学資保険に投資するくらいなら銀行に預けたほうがよっぽど安全なのが分かりますよね?
いざという時にいつでも引き出せますしね。
「でもお金はあると使っちゃうからなぁ…」という方には「つみたてNISA」がオススメです!
下の記事で具体的に解説しているので、良ければどうぞ!
つみたてNISAの特徴は次の3つです。
・定期的な引き落とし
・優良な投資商品が多数
・非課税
定期的に引き落としてくれる上に、優良な投資商品が多く、さらに非課税と3拍子が揃っています!
投資の余裕が無いというならそれは保険支払いの余裕も無いのと同じということは言うまでもありませんが、貯金や投資資金を貯めるのにオススメなのは「固定費の見直し」です。
良い学資保険の商品を細かく調べる時間があるなら、ぜひ毎月の固定費を削減する時間にあててみて下さい!
すぐに効果が出ますし、早くやればやるほど効果は長く得られます。
その浮いたお金の半分を貯蓄に、もう半分を再現性の高い投資に回すことができれば、学資保険なんかよりは確実にお子さんの将来の選択肢を増やすことに繋がるのではと思います!
まとめ
いかがだったでしょうか?
今回は【学資保険の4つのリスク】についてお伝えさせて頂きました!
最後にポイントをまとめると…
- 学資保険は4つのリスクがある
- 学資保険はリスクが多いのにリターンが少ない
- 学資保険探しより家計の見直し
学資保険に限らず、ぼったくりの保険商品は多く存在しています!


必要な保険もちゃんとあるで!
この記事も含めて、他人の意見を鵜呑みにせず自分自身で判断できるようになりましょう!
その力こそがあなたと家族を守る力です!


パンチラインきた!
以上、お役に立てれば幸いです。
最後まで読んで下さり、ありがとうございました!
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