こんにちは、くっき〜です!
この記事では
- 掛け捨てと貯蓄型のどっちが良い?
- 貯蓄型保険のメリットって何だろう?

どっちが良いのかなぁ…
という方に向けて、貯蓄型保険の勘違いしやすいメリットについて解説します!

先に結論言うでっ!
貯蓄型はメリットなし!
- 貯蓄型保険は長生きするほど損が大きい!
- 契約者貸与制度はメリットではない!
- 節税できても大した金額にはならない、そもそも必要ない場合もある!
「何かあった時のために」「残される家族のために」と生命保険の加入を検討する方も多いでしょう。
そこで大きな分かれ道となるのが「掛け捨て」と「貯蓄型」のどちらが良いかという点です。
誰もがこの選択を間違えたくないと思うはずですが、実際はメリットを誤認して加入してしまうケースも多いのです。
そこでこの記事では、貯蓄型保険で勘違いしやすいメリットを客観的に見るための解説をしていきます。

ではでは〜、いってみようっ!
貯蓄型保険の特徴と種類
生命保険は貯蓄性の有無によって「掛け捨て型保険」と「貯蓄型保険」に分類することができます。
特徴 | 掛け捨て型 | 貯蓄型 |
---|---|---|
月々支払い | 安い | 高い |
返金 | 無し | ある |
簡単な区別の仕方は、商品の詳細に解約返戻金または満期保険金の文字があればその商品は貯蓄型と考えてよいです。
要するに「後からお金が返ってくるかどうか」です。
掛け捨て型なら、安いけど何もが起きなければ100%払い損、貯蓄型なら高いけど使わなかったら返金されるという具合で、悩むのも無理ありませんね。
さらに商品の種類も保障内容ごとに分かれます。
ここでは4つの貯蓄型保険を簡単に解説します。
終身保険(死ぬまで保障)
終身保険は死ぬまで保障してくれる保険です。
保障期間が決まっていない分、保険料は割高に設定されます。
死亡以外にも高度障害と認定されると保険金が受け取れるものも多いです。
途中解約しても加入期間がそれなりにあれば、返戻金が受け取れます。


短期間での解約は戻ってこない場合も!
養老保険(決めた期間まで保障)
養老保険はあらかじめ決めた期間(10年間、70歳までなど)まで保障してくれる保険です。
先程の終身保険に「期間」の条件がついたものですね。
生存したまま期間を迎えると満期保険金が受け取れ、死亡しても満期保険金と同額の死亡保険金が受け取れます。
個人年金保険
個人年金保険は一定の期間に達した後、年金のように分割して保険金を受け取れる保険です。

受け取り方によって大きく3種類に分かれます。
- 確定年金
- 有期年金
- 終身年金
一定の期間まで受け取れる確定年金と有期年金、生涯受け取れるのが終身年金です。
受け取り期間中に死亡すると確定年金の場合は遺族に保険金が支払われ、有期年金は保険金支払いはストップします。
学資保険
学資保険は子供の進学に合わせて、保険金が受け取れる保険です。

保険料払込中に支払ってる人が死亡した場合は、その後の保険料支払いが免除され、さらにその後も契約通りの保険金を受け取ることができます。
満期で受け取る場合には、積み立てた金額以上を受け取れる場合もあります。

受け取り方は色々!
貯蓄型保険の中ではまだマシな商品ですが、それでもまったくもってオススメできるものではありません。
貯蓄型保険の3つのメリットと誤認
なんとなく、貯蓄型保険のイメージはできたでしょうか?
細かい要件は違うものの、本質は同じです。
そして、上記以外のメリットとしてよく挙げられるのは「契約者貸付制度」と「節税」です。
実際の商品でシミュレーションしながら、これら3つが本当にメリットなのか見極めていきましょう!
メリット①:万一に備えつつ、貯蓄できる
貯蓄型保険の最大のメリットはこれですね。
何かあった時には遺族に保険金が支払われ、生きている間に必要になれば解約して、お金を受け取ることができます。


普通にメリットに見えるけどなぁ…


数字で比較すると分かりやすいで!
楽天生命の保険商品「スーパー終身保険」でシミュレーションしていきます。
この商品は加入したら、生涯支払い金額は一定です。
この内容で見積もりをしてみると月々の支払いは12,700円でした。


ここからはモラルや倫理観を除外して解説します。


分かりやすくするためなので、ご容赦ください…
保険に加入して最も得をするのは、加入後すぐに死亡するケースです。
1ヶ月目なら12,700円しか支払っていないのに、遺族は1,000万円受け取れるので約999万円得をすることになります。
10年後に死ぬなら847万円の得です。
受け取る金額が決まっているので、長生きするほどお得度は減少します。
このように考えて、次の3パターンを比較します。
- 貯蓄型保険に毎月12,700円支払う
- 何もせず毎月12,700円貯金する
- 毎月12,700円分を積立投資(5%)する
死亡時期 | 保険 | 貯金 | 投資 |
---|---|---|---|
1年後(31歳) | 985万円得 | 15万円 | 0.4万円得 |
10年後(40歳) | 847万円得 | 152万円 | 44万円得 |
20年後(50歳) | 695万円得 | 304万円 | 212万円得 |
30年後(60歳) | 548万円得 | 457万円 | 582万円得 |
40年後(70歳) | 390万円得 | 610万円 | 1,320万円得 |
シミュレーションの男性が50歳より手前で死んだ場合は天国で…
「保険に入っておいて良かったぁ、家族にお金を残せた」
と思えるでしょうが、60歳を過ぎたあたりから雲行きが怪しくなり、70歳まで生きようものなら
「なんで保険なんかに入ってしまったんだろう…もう老後のお金が無いよ…」
と嘆くことになるかもしれません…


この保険の場合は60~70歳あたりが境目やな!
全体を見れば70歳以上長生きする人のほうが多いのは予想できますので、貯蓄型保険に加入するほうが損をする確率が高いのは明白ですね。
それでも万一に備えるなら…
遺族年金は社会保障の1つで、一家の大黒柱が死亡した時に家族の生活を保障する制度です。
仮に夫が会社員、妻1人、小さな子供2人という家族構成で、夫が死亡してしまった場合には毎月約15万円がずっと支給されます。


額は変わるけど国民全員が対象や!




そんな制度あるのっ!?
10年経過時には約1,800万円を受け取れます。
詳しくはコチラの記事をどうぞ!
保険で安心を買う前に、知識で安心を獲得するべきです。
改めて、保険に貯蓄機能は不要ですね。
メリット②:契約者貸与制度が利用できる
契約者貸与制度とは、解約返戻金のうち、一定の範囲で保険会社から金利を払ってお金を借りられる制度です。
この制度、メリットのメの字もありません。
むしろ、闇金さえもイメージさせられます。


仮に既に支払った保険料が100万円、今解約した場合の解約返戻金が70万円だったとします。


この時点で30万円の損やな!
急遽お金が必要になったとして、この契約者貸与制度を利用して70万円借りた場合の利息は2〜6%…


え、利息取られるの?
もしあなたが自分の銀行口座からお金を引き出そうとした時に、行員に「引き出すなら利息を払って下さいね」と言われたら怒りますよね?


ふざけんなっ!
自分で貯めたんやっ!
これが保険の世界ではメリットとして、謳われているので驚きです…
保険会社の言い分は、
「今解約すると30万円損をしてしまうので、保険は継続しつつ一時的に貸し出してあげますよ」


力貸してあげますよ!ふっ
そもそも途中解約したら損する商品設計であることに違和感を感じなければいけませんよね。
契約者貸与制度はぼったくり制度です。
メリット③:節税対策になる
生命保険の節税メリットは大きく2つです。
- 生命保険料控除
- 相続税
まず生命保険料控除は加入すると最大19万円(所得税12万円+住民税7万円)が課税所得から控除されます。
しかし、これは期待するほど大きな節税にはなりません。
控除額分がそのまま節税になると勘違いしている方も多いようです。
実際の節税額は控除額に税率(所得税率+住民税率)を掛けて計算します。
年収5,000万円くらいになると税率が最大の55%ですが、平均的な人の年収の場合は20%前後です。
さらに言えば最大控除を受けるには、生命保険、介護保険、個人年金保険のそれぞれに月約7,000円以上を支払ってはじめて満額控除となります。
19万円控除されても実際の節税額は4万円程度なので、無駄な保険に入らず貯金するほうがよっぽど良いでしょう。


節税は大事やけどあくまでもオマケ!
目的にしたらあかんで!
控除についてはコチラの記事でも解説しています!
もう1つの節税が相続に関するものです。
死んだ時に資産をたくさん持っていると、基礎控除額を超える分に関しては相続する時に税金を払わなければいけません。
基礎控除額の計算式は「3,000万円+600万円×法定相続人の数」と決まっています。
下の画像のように法定相続人の数が3人の場合は基礎控除額は4,800万円です。


もし仮に、死ぬときに現金6,000万円を持っていた場合、基礎控除額の4,800万円を差し引いた1,200万円は課税対象になります。


死ぬ時まで税金持っていくんかいな…
しかし、生命保険には先ほどの基礎控除とは別の非課税枠が用意されています。
生命保険相続時の非課税額の計算式は「500万円×法定相続人の数」です。
つまり、資産を生命保険にも割り振っておくと、上記の例なら6,300万円までの相続は非課税なので、相続時に税制メリットがあるというわけです。
- 基礎控除:4,800万円(3,000万円+600万円×3人)
- 生命保険:1,500万円(500万円×3人)
このメリットを享受できるのは、最低でも死ぬときに3,600万円以上の相続できる資産がある人ということになります。
貯蓄型保険に加入すれば、この金額が遠のくのは言うまでもないでしょう。


金持ちだけのメリットやんけ…
こうやって知識をつけることで、大切なお金を守ることができるのです。
保険加入を勧めてくる人の話を鵜呑みにしないようしましょうね。
まとめ
いかがだったでしょうか?
今回は【貯蓄型保険の間違ったメリット】についてお伝えさせて頂きました。
最後にこの記事をまとめると…
- 貯蓄型保険は長生きするほど損が大きくなる!
- 契約者貸与制度は保険会社に利息をプレゼントするだけでメリット無し!
- 節税できても大した金額にはならない、そもそも必要ない場合もある!
これは得する知識ではなく、知らないと損をしてしまう知識です。
少しずつでも知識をつけて、何にお金を使うかしっかりと見極めていきましょう!


必要な保険もちゃんとあるで!
以上、お役に立てれば幸いです!
最後まで読んで下さり、ありがとうございました!
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