こんにちは、くっき〜です!
この記事では
- テーパリングって何?
- 資産運用にも影響がある?
- 何か対策はある?
という方に向けて、分かりやすく解説します!

先に結論言うでっ!
- テーパリングは中央銀行が行う景気回復時の施策の1つ!
- 資産運用に影響はあるが、知っておくと焦らなくて済む!
- 資産運用の方向性は変える必要無し!
2021年から2022年にかけて、世界経済の動向で世界中の投資家が特に注目しているニュースが次の3つです。
- コロナウィルス
- インフレ(モノやサービスの値段が上がること)
- FRBのテーパリング ← 今回はコレ!
テーパリングと聞いても「何それ?ピンとこない」「自分には関係ないでしょ?」「何か難しそう…」という感覚を持つ方も多いでしょう。
しかし過去に行われたFRB(米国連邦準備理事会)のテーパリングでは金融市場に大きな影響をもたらしています。
どんなに経験のある投資家でも想定外のことが起これば「正常な投資判断はできない」ものです。
この記事ではテーパリングがどんなもので、過去の影響がどうだったか、今後の資産運用はどうするべきかについて分かりやすく解説していますので、ぜひ参考になさって下さい!

今回はFRBをメインに解説!
いってみようっ!
テーパリング

テーパリングって何?
パウエルFRB議長は2021年11月からテーパリングを開始することを発表しましたね。

この頃からテーパリング関連の発言やニュースが特に注目されるようになりました。

はい、もう全然分からん…

テーパリングを知るために「中央銀行」と「量的緩和」から確認していくで!
中央銀行とは
中央銀行は「Top of 銀行」みたいなイメージです!
日本では「日本銀行」、米国では「FRB(米国連邦準備理事会)」がそれに近い存在となります。
FRBと民間銀行、国民の関係性を分かりやすく図解にしてくれているサイトがあったので引用させて頂きました。
参照元:Dr.Nさんのブログ(コラム)

中央銀行は新しくお金を作ることのできる唯一の権利を持ち、民間銀行に対してお金の貸し借りをする最後の貸し手としての業務も行っています。

その他にも政府のお金の管理なんかもやってるんや!
お金の発行権限や銀行への貸出金利も決められる各国の金融界の最上位の存在と言えますね!
量的緩和とは
量的緩和とは中央銀行の施策のことです。
中央銀行は国の「物価の安定」「雇用の最大化」「金融システムの円滑の維持」などの使命に担っており、それらは世の中に出回るお金の量を調整することで目的を達成しようとしています。

お金の量を調整?

つまり量的緩和とは「中央銀行が民間銀行から国債などの有価証券を購入することで、世の中に出回るお金の量を増やす施策」ということになりますね。
銀行が企業や個人にお金を課しやすくなり、多くの方にお金が渡ることで「モノやサービスを購入されやすくなり経済が回る」という流れを作ることができます。
改めてテーパリングとは
最初にテーパリングは「量的緩和を少しずつ縮小すること」と説明しました。
要するに「世の中に出回るお金の量を増やす施策をやっていたけど少しずつやめていくよー」というものです。

おー、なんとなく理解できた気がする!
2020年3月のコロナショックで世界中の国が経済的なダメージを受けました。
その際にFRBがまず行ったのが「金利の引き下げ」です。
コロナ前の「1.75%」から「0.25%」と一気に金利の引き下げを行いました。


世の中のお金を増やすための第一の施策やな!
ただ、それだけではまだまだ世の中のお金の量は足りないと判断し、第二の施策として行ったのが「量的緩和」です。
FRBは民間銀行から国債や住宅ローン担保証券(MBS)を購入、2020年3月と4月で一気に資産を増やし、その後は1,200億ドル(約13兆円)を毎月購入し、資産を増やしていきました。

その後、米国経済は順調に回復、2022年年初に米国株価は史上最高値を更新するほどになりました。

株価だけでなく、雇用や消費など実際の経済状況も見て、FRBは毎月の購入を少しずつ減らしていく施策(テーパリング)を発表したというのが経緯です。

上の図からも分かるように、2022年3月にテーパリングが完了する予定となっています。
テーパリングによる株価への影響
テーパリングは市場に出回るお金の量を調整する施策なので、金融市場(株価)にも影響を及ぼします。

過去の事例を見てみよう!
過去のテーパリングの影響
米国のテーパリングは過去にも行われています。
2008年のリーマンショック後から米国は量的緩和を続けていましたが、2013年5月に当時FRBのトップだったバーナンキ議長が「テーパリングをやります」と発表しました。

特に影響が大きかったのが「日経平均株価」と「米国10年金利」です。

バーナンキ元FRB議長のテーパリング発言後、日経平均株価は1ヶ月で約15%暴落、米国10年金利は0.6%上昇しました。

金利は債券と逆に動きをするから「債券も大暴落」ってこと!
債券の基礎や仕組みが知りたい方はコチラの記事をどうぞ!
仮にこの時期に日経平均株価に連動するような投資信託に100万円投資したとしたら、1ヶ月で85万円になってしまうわけですから、大きな動きだったと言えますよね?
なぜこのように影響が出たのかというとそれは「投資家たちが予想していなかったから」です。
バーナンキFRB元議長の発言は予想していなかった、つまり想定していなかった出来事だったため、市場は混乱、これを「バーナンキ・ショック」「テーパータントラム」と呼ばれるようにもなりました。


今回は大丈夫なの?
今回はそのような過去の事例から混乱が起きないよう、FRBは過去数回に渡り「テーパリングを行う雰囲気」を投資家たちに伝えていました。


サプライズは無いってこと!
つまり今回のテーパリングは想定内の出来事なので、混乱のようなことは考えにくいです。
だからと言って金融市場に全く影響が無いわけでもないので、一般的にどのような影響があるのか確認していきましょう!
一般的な影響の考え方
テーパリングが行われると一般的には「株価は下がる」と考えられています。


下がるなら早く売らないとっ!!


一旦落ち着くんや!
慌てて投資判断すると良いことないで!
まずは状況の整理や!
テーパリングが行われた後の流れを確認してみましょう。
個人で言えば、住宅ローン金利の上昇で住宅が買いにくくなるのと同じように、企業も金利が上昇すると銀行からお金を借りにくくなります。
すると新規事業や設備投資、研究費にあまりお金をかけられなくなるので、企業の成長率は弱まり、株価は下落する傾向が出やすくなります。


だから売ったほうが良いってことやんな?


そうとも言い切れへんのや!
対応・対策は?
短期目線で投資をしている方は「売却」という判断も1つかもしれません。
各国の金利操作によって、国の通貨の価値も変動するためです。
しかし長期投資を行っている方に関しては「ドンと構えて、継続投資」をオススメします。
テーパリングによって株価の下落や相場への影響があったとしてもそれは「一時的である」というのが、過去の結果です。


長期で見れば日本も米国も右肩上がり、テーパリングによる価格の推移は誤差みたいなものです。
しかし、知識が無い状態でこの場面に直面すると誤差には全く見えません…
「どこまで下落するの?」「このままだと含み損がさらに膨らんでしまう…」と慌てて投資判断をして失敗してしまうケースは少なくないでしょう。


もうちょっとでするところだった…
欲を言えばポートフォリオの見直しなど「日本以外の投資先を持つ」ことも良いかもしれません。
実際にFRBはテーパリング後に「金利の引き上げ」を予定しています。


日本円の超超低金利に対して、米ドルの金利が引き上げられるとなると「円」よりも「ドル」の人気が高まるので「ドル高・円安」になりやすい傾向があります。
仮に米国の投資商品を保有するなら、それは「円を米ドルに変えて保有している」ことと同じことになるので、為替差益によって利益が大きくなる可能性があります。


為替リスクは良いことも悪いこともあるで!
色々なリスクを事前に想定して影響を受けにくいよう分散投資することができれば、いざ突発的なことが起きても「うん、想定内!」と慌てずに対応することができます。
株価暴落時にも同じことが言えますので、先に想定しておきましょうね。
まとめ
いかがだったでしょうか?
今回は「テーパリングの影響と対策」についてお伝えさせて頂きました!
- テーパリングは量的緩和を段階的に縮小すること。
- 一般的には株価は下落し、金利が上昇する傾向がある。
- 長期投資ならムシして継続運用すれば良し!
知識は投資において大きなアドバンテージです。
少しずつ身につけて、大切なお金を守りましょう!
投資家の方に影響が出そうなニュースやトレンドはこれからも発信していきますので、一緒に学んでいきましょうね。
以上、お役に立てれば幸いです!
最後まで読んで下さり、ありがとうございました!
コメント