
つみたてNISAとiDeCoを併用したいけどそれぞれ何に投資する?
オススメの組み合わせを教えて!
このような疑問を持っている人に向けて、オススメの投資信託ファンドの組み合わせを紹介します!
この記事の結論
- 併用でもそれぞれ株式インデックスファンドに投資するのがオススメ
- つみたてNISA:eMAXISSlim米国株式(S&P500)
- iDeCo:楽天・全世界株式インデックス・ファンド
つみたてNISAやiDeCoを利用して、長期的な資産形成を始めようとする人が増えてきていますね。
しかし、積み立てという運用方法が似ているために、併用する際の投資先は「一緒で良い?」それとも「変えるべき?」「変えるなら何?」と悩む人も多いのではないでしょうか?
そこでこの記事では、併用する際にそれぞれ何の銘柄に投資するのがオススメか、その理由や選ぶポイントについて解説します!
つみたてNISAもiDeCoも投資信託を選ぶ
つみたてNISAの選択肢には投資信託とETF、iDeCoは投資信託、定期預金、保険の3つから選択することが可能です。
しかし、両者ともオススメは投資信託です。
2022年5月現在でつみたてNISA対象のETFは7本ありますが、どれも手数料が高く魅力的なものはありません。
つみたてNISAのETFは主に大和証券で取り扱っています。

つみたてNISAは消去法で投資信託!
iDeCoの定期預金や保険は、元本割れのリスクはありませんがお金がほとんど増えません。
そうなると「運用益が非課税になる」というiDeCoの大きな節税メリットが1つ失われてしまいます。
仮に35歳、会社員の人が毎月23,000円を年利5%の商品で運用した場合は、約200万円ものメリットが無くなります。

もったいないと感じますよね?
結局、どちらもまずは投資信託を選ぶのが最も合理的だと考えられます。
併用するとしても同じように考えてよいでしょう。
つみたてNISA、iDeCoに合う投資信託(ファンド)の選び方
つみたてNISA、iDeCoで投資可能なファンドは200本前後あります。
両方とも長期積立投資の運用であるため、ファンド選びで押さえておきたいポイントは似ています。
- リターンが大きい:節税メリットを最大限活かす
- 手数料が安い:積立、運用コストを抑える
- 投資先が分散されている:大きな失敗を避ける
これらのポイントを満たすのが株式インデックスファンドです。
株式?債券?複合型?
そもそも投資信託とは「投資家から集めたお金をまとめて、株式や債券などに投資する商品」のことです。

世界中の国が投資対象で、金融商品も様々です。
- 株式
- 債券
- REIT(不動産投資信託)
- 複合型(株式や債券をミックスさせたもの)
投資信託はこれらの金融商品を目的別に色々組み合わせて、1つのパッケージとして投資家に販売しています。
投資家はこのパッケージの中身を見てどれを買うか選びますが、中でも最も大きなリターンを期待できるのは「株式のみ」に投資するファンドです。
過去200年のデータにおいても、株式のリターンが高く右肩上がりなのが分かります。


短期ならともかく、長期運用なら株式がベスト!
アクティブ?インデックス?
投資信託のファンドは大きく2つに分かれております。
「日経平均株価」という言葉を聞いたことはありますか?
日経225とも呼ばれますが、これは日本の大企業(トヨタやソフトバンクなど)225社の株価を平均した数値(指数)のことです。
投資信託には、同じ225社をパッケージの中に入れて平均した株価と近い動きを狙う運用ファンドがあります。
これを「インデックスファンド」と言います。
指数は英語で「index(インデックス)」と略します。
もう1つを「アクティブファンド」と言い、インデックスより高いリターンを目指す運用ファンドのことです。

- インデックスファンド:平均リターンを目指す
- アクティブファンド:平均より高いリターンを目指す
一見、アクティブファンドのほうが高いリターンが期待できるように見えますが、デメリットが多いです。
プロが分析して投資先を選定するので、人件費がかかり手数料が割高になります。
また、平均よりも成長しそうな企業に集中投資するので分散力も弱まる上にリターンは平均より下回ることもあります。
つみたてNISA、iDeCoに合うファンドの選び方をまとめましょう。
- 大きなリターンが狙える → 株式のみに投資
- 手数料が安く、分散力が高い → インデックスファンド
これが株式インデックスファンドに投資する理由です。
具体的なファンド名と組み合わせ
以上の点を踏まえて、つみたてNISAとiDeCoの運用にオススメのファンドを紹介します!
つみたてNISA:eMAXISSlim 米国株式(S&P500)

つみたてNISAの運用で最もオススメしたいファンドが「eMAXISSlim 米国株式(S&P500)」です。

名前の前半分部はシリーズ名(商品名みたいなもの)、後半部分が投資先を表しています。
米国には約4,000もの企業が上場しています。
その中から優良な企業を500社だけ選出し、その株価の平均値と同じような動きを目指したファンドです。
企業の時価総額が大きいほど投資割合が増えるようになっており、2022年4月1日時点の上位10銘柄は下記のようになっています。
ティッカー | 銘柄名 | 構成比率 |
---|---|---|
AAPL | アップル | 7.07% |
MSFT | マイクロソフト | 5.74% |
AMZN | アマゾン・ドット・コム | 4.12% |
TSLA | テスラ | 2.76% |
GOOG | グーグル | 2.19% |
GOOGL | グーグル | 2.08% |
NVDA | エヌビディア | 1.70% |
BRK-B | バークシャーハサウェイ | 1.96% |
FB | メタ・プラットフォームズ | 1.50% |
UNH | ユナイテッドヘルス | 1.19% |
知っている企業も多いですよね?
これらの企業のリターンは平均と言っても侮ってはいけません。
S&P500の直近20年における年平均リターンは8.9%です。

仮に、つみたてNISAの満額40万円/年を20年間運用した場合のシミュレーションがこちらです。

積立金800万円(40万円×20年間)に対して、20年後に手元に残ったお金は約2,200万円(内利益が約1,400万円)です。
ただS&P500に投資するファンドはいくつかあって悩むかもしれません(2022年5月時点)。
ファンド名 | 信託報酬 (運用手数料) | 純資産 |
---|---|---|
SBI・V・S&P500インデックス・ファンド | 0.0938% | 5431.85億円 |
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) | 0.0968% | 11584.49 億円 |
つみたて米国株式(S&P500) | 0.22% | 24.37億円 |
Smart-i S&P500インデックス | 0.242% | 43.21億円 |
iFree S&P500 インデックス | 0.2475% | 558.99億円 |
NZAM・ベータ S&P500 | 0.2673% | 1.5億円 |
iシェアーズ 米国株式 インデックス・ファンド | 0.4125% | 112.85 億円 |
農林中金<パートナーズ>つみたてNISA米国株式 S&P500 | 0.4983% | 65.26億円 |
米国株式インデックス・ファンド | 0.506% | 294.88億円 |
農林中金<パートナーズ>米国株式 S&P500 インデックスファンド | 0.6083% | 61.06億円 |
iFreeレバレッジ S&P500 | 0.99% | 182.78億円 |
もちろん手数料は安いほうが良く、純資産は多いほうが良いです。
SBI証券をお持ちなら「SBI- SBI・V・S&P500株式インデックス・ファンド」がオススメです!
iDeCo:楽天・全世界株式インデックス・ファンド

iDeCoの運用で最もオススメしたいのが「楽天・全世界株式インデックス・ファンド」です。
国全体の株価の平均を表す指数は国ごとに存在しますが、世界中の株価の平均指数というのもあります。
- 日本:TOPIX → 約2,000社
- 米国:CRSP USトータルマーケット・インデックス → 約4,000社
- 全世界:FTSE 全世界指数 (All-World) → 約9,000社
先程のS&P500でも投資先は500社なので十分に分散されていますが、このファンドの分散力は約9,000社です。

iDeCoは老後資金のための運用なので、失敗のリスクは特に避けたいですよね?
株式投資でこれ以上の分散力を持つ商品はありません。
理由はもう1つあります。
つみたてNISAは最大でも20年の運用しかできません。
20年を超えて運用すると、課税対象となります。
しかし、iDeCoは最大70歳まで運用可能です。
30代、40代でiDeCoをスタートする場合、運用期間が長くなる可能性が高いのはiDeCoです。
大まかに運用期間を30年とした場合、世界経済はどのように変化しているかわかりません。

遠い未来を予想するほうが難しいもんね!
今と同じように米国の経済優位が変わらないかもしれませんし、人口増加の伸びが期待できるインドが世界のトップになっているかもしれません。

国のGDPは人口増加(消費増加)によって向上します。
米国も大きな伸び率ではないですが、増加傾向です。
どこの国が急成長しても、このファンドに投資しておけば利益を享受することができます。
類似ファンドがこちらです(2022年5月時点)。
ファンド名 | 信託報酬(運用手数料) | 純資産 | 分散企業数 |
---|---|---|---|
SBI・全世界株式インデックス・ファンド | 0.1102% | 569.47億円 | 約3,000社 |
eMAXISSlim全世界株式(オール・カントリー) | 0.1144% | 5025.77億円 | 約3,000社 |
たわらノーロード 全世界株式 | 0.132% | 19.59億円 | 約3,000社 |
SBI-SBI・V・全世界株式インデックス・ファンド | 0.1338% | 78.23憶円 | 約9,000社 |
楽天・全世界株式インデックス・ファンド | 0.202% | 1721.18億円 | 約9,000社 |
つみたて全世界株式 | 0.22% | 4.04億円 | 約3,000社 |
全世界株式インデックス・ファンド | 0.528% | 79.27億円 | 約3,000社 |
eMAXIS 全世界株式インデックス | 0.66% | 190.3億円 | 約3,000社 |
信託報酬が安いファンドもありますが、純資産、分散力において総合1位は「楽天・全世界株式インデックス・ファンド」です。
現状このファンドの6割は米国企業が占めていますが、他の国が台頭するようなら構成銘柄は自動で組み替えられます。
- 15~20年先まではつみたてNISAで米国に投資
- それ以上先は米国を含む新たに成長する国にiDeCoで投資
有利な制度を最大限活用し、資産形成を行っていきましょう!
まとめ
いかがでしたか?
今回は【つみたてNISAと iDeCoを併用する時にオススメのファンド】について解説しました。
最後にこの記事をもう一度まとめます。
まとめ
- 併用でもそれぞれ株式インデックスファンドに投資するのがオススメ
- つみたてNISAはeMAXISSlim 米国株式(S&P500):20年以内は米国優位が継続すると予想
- iDeCoは楽天・全世界株式インデックス・ファンド:20年以上先は予想できないけど、世界経済は上昇すると予想
最後に注意点として、同じ商品でもどの証券会社で購入するかによって手数料が異なります。
私は「楽天証券」を利用していますが「SBI証券」もオススメです。
商品と証券会社選びを間違えると、失敗リスクが高まりますので慎重に選びましょう^ ^
以上、お役に立てれば嬉しいです!
最後まで読んで頂き、ありがとうございました!
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