こんにちは、くっき〜です!
この記事では
- VIX指数って何?
- 投資家はチェックするべき?
- 何の役に立つの?
という方に向けて、分かりやすく解説します!

先に結論言うでっ!
- VIX指数は市場のパニック度を表す数字
- 参考程度に見るのが良し!
- 株の買うチャンスになるかも!?
投資に関するニュースで「VIX指数」または「恐怖指数」という言葉を聞いたことがある方もいるのではないでしょうか?
「絶対に知っておかないといけない」ということはありませんが、投資判断、精度を高めるのに十分活用できるシロモノです。
この記事ではVIX指数の見方や投資への活用方法について、分かりやすく解説しますのでぜひ参考になさって下さい!

そんじゃっ!いってみようっ!
VIX指数
まずはVIX指数がどんなものか解説します。
VIX指数とは
VIX指数とはVolatility Index(ボラティリティ インデックス)の略で、株式市場のパニック度を数値化したものです。

パニック度?
投資の世界でボラティリティとは「価格の変動率」のことを言います。
例えば次の2つの株式で考えてみましょう。
- A株式:価格の上下が少なく安定
- B株式:価格の上下が激しく不安定

「B株式を保有してるほうが不安だ」と思う方がほぼ全員でしょう。
つまり、価格変動が大きい(ボラティリティが大きい)ほど投資家がパニックになりやすい状況であるということが言えますね。
このパニック度をみんなが共通して分かるように数値化したものがVIX指数なのです。
VIX指数の数値が高いほど、市場&投資家のパニックバロメータは上昇しているということが分かります。

それで恐怖指数とも呼ばれてるんや!
数値の算出方法
VIX指数の算出は超難解です…


分かる人おんのかい…
計算式は覚えられないので、何が関係してVIX指数が動くのかということだけ知りましょう!
VIX指数を動きを掴むキーワードは次の3つです。
- S&P500
- オプション取引
- 30日先の予想
まずVIX指数の算出元の市場は「S&P500」です。
S&P500とは米国の優良企業500社の株価の平均値みたいなものです。

日本で言うと「日経平均株価」や「TOPIX」やで!
株価指数についてはコチラでも解説しています!
オプション取引は複雑な投資方法で主にプロの機関投資家たちが取引しています。
基本的な投資は「安く買って高く売る」またはその逆をすることで利益が生まれます。
オプション取引では「○日後に安く買う(売る)権利」が売買されているのです。
VIX指数の算出にはこの○日後こところに30日が入ります。


結果よく分からんのやけど…


要するに!
プロの投資家たちが「30日後にはS&P500の価格はかなり動く」と予想すればVIX指数が上昇するということです。
VIX指数は米国の株価の「変動予想指数」とも言い換えられますね。
過去の推移と株価との関係
ではVIX指数がどのように推移してきたか見てみましょう。
まずVIX指数の基本的な見方は次のように考えて下さい。
- 10〜20:通常モード
- 20〜30:警戒モード
- 40以上:パニックモード


過去で最も数値が上昇したのはこの3つ!


VIX:89.53 世界金融危機
過去最もVIX数値が上昇したのが2008年の「世界金融危機」です。
サブプライムローン問題から始まり、金融機関の破綻(リーマン・ブラザーズなど)、世界各地に影響しました。
次のチャートはその時の推移を比較したものです。


VIX数値が上昇しているのに対して、S&P500の株価が暴落しているのが分かります。
株価の暴落は市場がパニックになっている証、この時VIX指数が過去最大の数値となりました。
VIX:85.47 コロナショック
歴史上2番目のVIX指数を記録したのが、いまだに終わりの見えない「コロナショック」です。
内容は説明不要ですね。
特に株価に影響を与えたのは2020年3月です。
その時のチャートを見てみましょう。


VIX指数が上昇しすぎて、S&P500がそんなに下落していないように見えますが、実際はとんでもないくらいの暴落を記録しています。
ただ言えることは、先ほどと同じように株価の暴落方向とは逆にVIX指数が上昇しています。


何となく言いたいことが伝わってきた?
VIX:53.29 チャイナショック
3番目となったのは2015年の「チャイナショック」です。
めざましい勢いで経済大国へとのぼりつめた中国でしたが、信用取引による株高後の景気後退懸念によって、中国株は大暴落となりました。
その時のチャートがこちらです。


上記の3つ以外にVIX数値が上昇したのは以下の出来事です。
西暦 | 出来事 | VIX数値 |
---|---|---|
1990年 | イラク軍クウェート侵攻 | 36.47 |
1997年 | アジア通貨危機 | 48.64 |
1998年 | ロシアデフォルト | 49.53 |
2001年 | アメリカ同時多発テロ | 49.35 |
2002年 | エンロン不正会計事件 | 48.46 |
2002年 | ワールドコム破綻 | 45.21 |
2003年 | イラク戦争勃発 | 34.40 |
2008年 | リーマン・ブラザーズ破綻 | 42.16 |
2011年 | S&Pの米国債格下げ | 47.56 |
2011年 | ギリシャ通貨危機 | 46.88 |
2018年 | 米長期金利上昇 | 50.30 |
これら全てに共通して言えることは、VIX指数が上昇するのは株価の暴落時であるということです。
株価の急騰(大きな上昇)時には市場はパニックになりにくいんですね。


暴落のが怖い気持ち、凄いわかる…
VIX指数の上昇は買いサイン?
VIX指数の上昇時は株価が下落状況にあるため「株式の買い時?」と考える方もいるかもしれません。
実際、株式市場がこの先もずっと成長し続けると信じる人には「買い時である」と言えます。
ただし!!!!!!


何やっ!!
VIX指数の上昇時に株式などを買う場合には次の2つの超注意点があります。
- 余剰資金で購入すること
- 信用取引をしないこと


絶対に守ってな!!
余剰資金で購入すること
VIX指数に関係なく、投資は余剰資金でやらなければいけません。


そんなことくらい、分かってるわ!
しかし、チャンスだと思ってしまうと欲が出てしまい、中々冷静な判断ができないのが人というもの…
多少無理してでも「今買えば一気にお金が増やせる…」そんな風に思って、生活費に手を出してしまうかもしれません。
VIX指数の上昇はプロの機関投資家たちが「価格はこの先かなり大きく動くのでは!?」と予想した時に起きる現象です。
プロでもない自分が予想した場面なんて、やすやすと超えられることもあるでしょう。
投資は生活を苦しめるために行うものではありませんので、チャンスだとしても必ず余剰資金で行いましょう。
信用取引をしないこと
信用取引とは自己資金以上の取引(お金を借りて取引すること)のことです。
株式なら信用取引、FXや暗号資産ならレバレッジ取引というものです。
信用取引についてはコチラでも解説しています。
信用取引は100万円の資金で200万円分の取引ができるなどのメリットがあるため、チャンス場面では利用したいと考える方もいるでしょう。
利益が2倍になるわけですからね。
しかしVIX数値の上昇時において、それはやってはいけません。
例えばVIX数値が過去に2回しか記録していない80まで上昇したら、多くの方はどう思うでしょうか。
「さすがにこれ以上は上昇しないんじゃないか…」
と考える方が多いのではと思います。
しかしプロであれ、経験豊富な投資家であれ先のことは誰にもわからないのです。
もしかしたら歴史上初の記録をつけてしまうかもしれないのです。
そんな時に信用取引をしていると、自分の意思とは関係なく強制決済されたり、最悪の場合借金を負うリスクもあります。
投資で失敗しないためにはチャンスの時でも欲に打ち勝たないといけません。


知ってれば防げることもたくさんあるんやで!
VIX指数連動ETFはどう?
投資商品の中にはこのVIX指数に連動するETFが存在しています。
- VIX短期先物指数【1552】
- VIX中期先物指数【1561】
- プロシェアーズ・VIX・ショートターム・フューチャーズ・ETF【VIXY】
- プロシェアーズ・VIX・ミッドターム・フューチャーズ・ETF【VIXM】
S&P500に投資しつつ、下落に備えたリスクヘッジとして投資するのは有効だと考える方もいるようです。
しかし…これらの商品は投資する価値のないゴミ商品です…


絶対に買ったらダメやで!
S&P500とVIXYを比較したチャートを見てみましょう。


キレイに逆の動きをしているならまだしもVIXYの下落率はS&P500の約2倍、購入したらもう元の金額には戻ることのない商品です。
複雑にするほど「投資してる感」は出ますが、その分投資判断も当然難しくなります。
投資に難しさや複雑さは不要ですので、シンプルにできる方法を考えましょう!
まとめ
いかがだったでしょうか?
今回は【VIX指数の見方や活用法】についてお伝えさせて頂きました。
最後にこの記事をまとめると…
- 市場混乱時にVIX指数は上昇する!
- VIX指数は危険度ではなく、価格変動の予想!
- VIX指数上昇時は、無理しなければ買い時!
- VIX指数連動ETFはゴミ商品!
ちなみにこの記事を書いている2022年1月現在のVIX指数は30前後を推移する警戒モードです。
米国金利がどうなるか、ウクライナ情勢などがその要因となっています。
世界のニュースをキャッチしながら、うまく投資に活用していきましょう!
以上、お役に立てれば幸いです!
最後まで読んで下さり、ありがとうございました!
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